White-Starred Robin
シラボシヤブコマ
(Pogonocichla stellata)
写真提供: Per Holmenさん
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この白い点が、正面からだとまゆげに見えます。
ちょっと損してる気がします。
図鑑で見るより、実物はもっとあざやか。
オスもメスも同じ色です。
23. シラボシヤブコマ
White-starred Robin
今日ご紹介するウガンダの鳥は、シラボシヤブコマです。
いろいろレパートリーがあるんですね。
この鳥はしっかり自分たちのなわばりを持っている鳥で、オスもメスもそれを守るために鳴くんですが、鳴き方には地域によって異なってくるそうです。
シラボシヤブコマは、ヒタキ科の鳥で、胸からおなかが鮮やかな黄色、頭と背中部分が青っぽくも見える灰色をしています。オスもメスも成鳥は同じカラーリングで、鳥の世界では珍しくメスが小さめです。
わたし個人の意見ですが、この鳥は横から見るとシュッとした感じでウガンダ流に言うところの、「スマート」という言葉がしっくりくるんですが、正面から見ると、むかし日本の総理大臣をしていた村山首相に似ています。
というのも目の上に白い斑点があって、これがどうも正面から見るとまゆげに見えるんですね。
この鳥はアフリカの南東部に縦長に分布していて、山岳地帯から海抜0m地帯まで分布しています。12種類の亜種がいまして、ウガンダでは、西部と東部に分かれて分布しているんですが、東の部分にはMtエルゴンという山があって、そこにしか住んでいない亜種もいます。この亜種は尾羽が全体的に黒っぽいんです。
実はこのエルゴン山、高さ4321m、アフリカで8番目に高い山で、森林性の鳥の宝庫の山なんです。
ウガンダでは年に一回ビッグバーディングデイという24時間鳥を観察して何種類鳴き声を聞いたり姿を見たかを競うイベントがあるんですが、昨年はこのエルゴン山でわずか24時間で信じられないんですが、275種類を見たという、史上最高記録が出たほどです。
しかもたった5人のチームだったというので、びっくりなんですが、全員鳥のガイドのだったということなんですね、それならなるほど納得ではありますが。
ちなみに、わたしが参加したチームはすいません、なまけもので4時間しかやらなくて52種類でした。
このエルゴン山には実は在来種の竹が生えていて、そこでもこのシラボシヤブコマを見かけることがあります。
タケノコは日本の代表的なたけのこと違って細長いタイプのもので、食べるのは少数派だけれどそれでもいるそうです。
この鳥はこだわりが少ないみたいで、虫も木の実も、いろいろ食べます。
繁殖の時期は、地域差はあるものの決まっていて、季節によって高地から低地に移動したりする鳥もいます。
巣は主にメスが地面に近いところの木のうろや岩の陰に作るそうです。
しかし、托卵の被害者でもあり、このPodcastで以前ご紹介した、ミドリカッコウなんかに、托卵されてしまうことがあるそうです。お気の毒です。
以上、今回はシラボシヤブコマをご紹介しました。
NFA Mountain Podcastこの番組はNational Forestry Authority と Nature Ugandaの協力でお伝えしました。
参考資料
Bird of East Africa (Book),
Bradt Uganda, Philip Briggis(Book)
IUCN Red Data website,