ホオジロカンムリヅル
頬白冠鶴
Balearica regulorum
(鳥綱ツル目ツル科カンムリヅル属)
これがウガンダの国旗です。
黒はアフリカ人を、
黄色はアフリカの夜明けに輝く太陽の光を、
赤は民族の融和と同胞愛を表わしています。
カンムリヅルの片足が上がっているのは、
常に前進することを表しているそうです。
こんなふうに木にとまれるツルの仲間はこのカンムリヅルだけ!
夜は、木の上で仲間と一緒に休んでいるところがみられます。
ホオジロカンムリヅルはウガンダのどこで見られるの?
ホオジロカンムリヅルはウガンダ中部から南部の湿地、湖沼、畑などで見られます。
珍しそうなイメージがありますが、
実はそれほど見つけるのに苦労する鳥ではありません。
運が良ければ、エンテベ国際空港を降り立って、
首都に向っているときにも見られることがありますよ!
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こんにちは、NFAバードポッドキャスト、アフリカ、ウガンダから田中加奈子がお伝えします。この番組では毎回面白エピソードとともにウガンダで見られる野鳥を紹介していきます。
きょうご紹介するウガンダの鳥は、ホオジロカンムリヅルです。
今回は鳴き声はあとにお届けします。まずは紹介させてください。
世界にツル科の鳥は15種類いますが、アフリカには4種類が観察されていて、ホオジロカンムリヅルは、東アフリカのサバンナや湿地帯にすむツルの仲間です。
実はこの鳥、ウガンダの人なら知らない人はいないはずで、なぜならそれは、ウガンダの国鳥で国旗にも描かれているからです。
なんで選ばれたのか?というと、主に2つ理由があります。
ひとつは、体の色合いとウガンダの国旗のデザインに選ばれた色が近かったことと、もうひとつは、親しみやすくて穏やかな習性が ウガンダの人々の国民性に似ているから、ということでした。
確かに、この鳥は見た目がとても特徴的です。一度見たら忘れられません。
わたしなりに解説しますと、まず、あたまの後頭部から前にかけて金色のモヒカンのような羽毛があり、おでこの部分は黒くてリーゼントのようになっています。さらに、こめかみ部分とのどが赤くて、ほっぺが白いんです。
一言でいうと歌舞伎役者みたいなんです。
さあ、ではおまたせしました。
ここでこのホオジロカンムリヅルのなき声をお聞き頂きます。さきほどのどが赤いと言いましたが、この、赤い喉袋をふくらませて発する泣き声をきいてください。
ツルの仲間というと、日本ではタンチョウが有名ですが、このホオジロカンムリヅルは地面に立ったときの高さがタンチョウの3分の2の1mぐらい、体重もタンチョウのおよそ半分の3.5kgほどです。
この鳥は、タンチョウを含む他のツル科の鳥にはできないことができます。それは何か、、、木の上で休むことです。
これは、足の指に違いがあります。森に住む鳥の足の指は通常4本で、前向きに3本、後ろ向きに1本生えていまして、ホオジロカンムリヅルはツル科のいちばん先輩にあたる鳥と言われていて、この後ろ向きに生えた指を持ち、引っ掛けて木にとまることが出来るんです。一方、あとに続いたツル科の鳥は、木の上で休む事をやめたのでこの後ろ向きに生えている指が短くなり、他の3本が広がって、湿地を歩く仕様に変わってしまったんですね。
みなさんも是非、木にとまる歌舞伎役者を見に来ませんか?
以上、今回はホオジロカンムリヅルをご紹介しました。次回をお楽しみに。
NFA バードポッドキャスト、この番組はNational Forestry Authority Uganda とNature Ugandaの協力でお伝えしました。